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住まいづくり

家をつくりました

私の所属している住宅事業部HOUSE CREATION で、去年の秋より
「家」と言う名のフリーペーパーを発行しています。
第2号が先日出来あがりまして、見学会で手渡ししたり
他部署でもご縁を頂戴した先々(法人や店舗が多いのですが) に置かせて頂いたりと
自分たちの足が届きお相手の顔が見える範囲で少しずつ配布しています。

これまで数々の住宅雑誌様にもお世話になって素敵なイメージ広告を掲載してきました。
そこからカタログも生まれました。
北海道内どこへ行っても販売している雑誌に掲載しているだけでも満足だったりします。
「あー、今回はこのページがうちの物件なんですよ。」なんて見開きのページを説明しながら。
それをなぜか、自分達で手配りするだけの超ローカルなフリーペーパー「家」へと
思いきりシフトしたのでした。

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私たちが住宅を提案したり打合せをする中で、その善し悪しは別として
なるべくNOと言わない習性があります。
そういう決まりが会社にある訳ではなく、何となく積み上がってきた“習性”です。
恥ずかしくてNOと言えない、ということではなく
NOというのが悔しいというのもちょっと違う
面倒なことはしたくないからNOって言っちゃえ(本当は出来るけど)は論外。
そうしたいって仰ってるなら、何とかしたい気持ちが先にきて考え込んでいるうちに
気づいたらNOとも言ってなかった が一番近いかも知れません。

ステンレスの野菜ボウルを洗面器にしたいって要望があれば、排水管を単に溶接で済ませるのではなく、取外しが出来るように部材をわざわざ製作して取付けてから納品するし
底のわずかな表面張力を解消する工夫も当然します。
棚の取手やタオル掛けがお客様のイメージと違えば
古具屋で探したり鉄工所でゼロから作ることもします。
特に最近は一棟、一棟、全てがそんな調子。

なんて非効率な、既製品使っちゃえよ、と自分たちも思うこともありますが
「そこやらなかったらうちに頼む必要ないじゃん」
っていう雰囲気がどこからともなく漂ってくるので
無い物は創る楽しさも相まって、結果この“習性“が生まれた。   と私は踏んでます。

そんな背景も含めた竣工写真という雑誌のイメージカット。見開きページの約4枚。
お客様のこだわりが伝えられてないのかなー、と。
掲載への満足感が一周したところでふと思ったのでした。

……………
こだわりは一体どこからやってくるの?

同僚が買った家、雑誌で見かけたきれいな家、SNSでよく見る誰かの家、
旅先で見た建物、泊まったホテル、
実家の思い出、ふとよぎるコンプレックス、
テレビで紹介されてたラクそうな家事、
今日も片付けられなかった部屋、朝に見る同じ光景、
きっと、いろんなタイミングと
重ねてきた自分の暮らしや感覚、思想、家族の将来を想う気持ち、などなど
ぐちゃぐちゃに混ぜ合わさって
そこに真剣に向き合えば、どこかに自分だけのこだわりは生まれるよな、
それをスルーするのか、ちゃんと拾えてるのか、小さいようで大きいなと
棟数を重ねるごと実感します。

家は記憶や場面を繋げる一つの概念なのかも、と勝手に想定してみたら
家を売る時に他人の家の写真・カタチだけを見せる意味が分からなくなりました。

だから一旦、家の写真を捨てて
暮らしの場面を出来る限り沢山の人から集めて、文字にして、
自分ならどうかなぁ、どうしたいかなぁ
と、立ち止まれるような誌面を創る方が、より本質へ近づける気がしたのが
製作に携わった一員としての私なりのきっかけです。

誌面紹介
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表紙は取材したお客様   
企画とカメラマンが独特のチームワークでいつも素敵に仕上げてくれてます。
いつ撮ったの?と驚くばかり。
   
次のページは暮らしの断片集
    ◯◯家 というタイトル括りで、様々なジャンルから個人的な記事を集めています。
    私の妄想不動産もここで圧縮版になってます。


次のページはお客様先での取材
     他人の家は紹介しないと言っておきながら、ガッツリ紹介してるじゃないか。
     家づくりの過程を知って欲しかったのです。実際どんなことで困った、とかは
     やっぱり知りたいですよね。あと設計者の話も。

 

次のページはお世話になってる職人さんご紹介
    家作りには沢山の職人さんが関わっています。あまり表には見えにくいお仕事ですが
    みな楽しく、厳しく、誇りを持ったお仕事をされています。
ぜひ読んでほしいページでもあります。

最後は街のご紹介
     街の思い出、知り合った素敵な店主の皆さんを紹介しています。
     お店のチョイスが渋いところもぜひ感じて欲しい、こちらの勝手な要望です。

この全体を編集してくださる3KGさん。いつも感謝です。


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街のどこかで「家」を見かけたら、ぜひ1部手にとってみてください。
第3号が出るまで半年あります。
その間、気に入ってもらえたら、もう一度そこへ行って3部くらい手にとって誰かに紹介してくれたら尚嬉しいです。
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