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現場施工管理責任者にきく(2)_株式会社楢崎製作所新社屋(室蘭市崎守町):山本勝幸さん

担当:この度は、インタビューご協力ありがとうございます。

山本:宜しくお願いいたします。

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結ばれたご縁によって_工事受注の経緯

 

担当:先日(5月16日)株式会社楢崎製作所の新社屋完成を記念した完成記念祝賀会が催されました。当社の関係者もご招待いただきましたが、山本さんのお姿もお見かけしました。山本さんは、この工事ではどんな役割を担われたのですか。

山本:お客様である楢崎製作所の前身、「楢崎造船株式会社」は、当社の内池(眞人)会長が内池建設を創業する前に勤務されていた会社です。会長としても、かつてお世話になった会社への恩返しの意味も含め、是非とも当社で受注しお引き渡ししたい、という思いの強い案件だったと思います。そこで、会長からのご指名もあり、受注獲得に向けた社内の支援活動から、私も関わることになったのです。

担当:ご縁の深い案件な訳ですけれど、実際は大きなプロジェクトですし、受注競争も厳しかったでしょうね。

山本:ええ。数社が入っての競争から始まり、社内関連部署の強力な支援があり、最終的には内池建設1社で受注することができました。その後、工事の方も「これまで関わってきた山本さんが当然この工事の現場責任者」という流れになって。覚悟はしていたものの、結局、私が現場責任者を引き受けることになりました。

担当:案件の重要性や過去の経緯から、山本さんに白羽の矢が立ったというわけですね。

山本:受注した経緯が経緯ですし、一社受注では久々に大きな規模の現場でしたので、気合が入りましたよ(笑)

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予期せぬ障害を乗り越えて

 

担当:大きな現場ですから、着工から竣工までの間、いろいろとご苦労もあったでしょうね。

山本:まず、今回の工事の設計監理会社(株式会社横河建築設計事務所)とは初めてのお付き合いでしたので、お互い様だったかもしれませんが、対応の距離感のようなものがなかなかつかめないところがありましたね。さらにまた、先方は創立から100年以上続く歴史のある会社でもあり、当初はやり取りでかなり緊張しました。

担当:なるほど。ところで、杭打ちが始まってすぐに、工事が難航しているという話が社内で耳に入りました。

山本:この現場は、もともと海の埋立地だったのですが、杭打ち工事を開始した途端、かなり深い場所のあちこちに大きな自然石が埋まっていることがわかったのです。どこに、どの程度の大きさの石があるかわからず、通常のやり方では杭打ちが全くできない状況で、難儀しました。結局BG工法(多機能大口径削孔工法)を採用し、地中障害物を撤去するのに1ケ月半かかってしまい、その分工期が遅れての杭打ち再開となったのです。

担当:当初の工期はどうだったのですか?

山本:建物は、2月初旬引渡しの予定でした。

担当:ということは…、そのまま工事を進めてしまうと、引き渡しは3月中旬になってしまいますね。

山本:お客様のご要望の引渡し予定に間に合わせるために、その後、関係者のご理解とご協力の下、また当社も総力を挙げて工事を進め、何とか20日間の工期遅れにとどめることができました。

担当:冬季間でもあり、工期短縮は大変なご苦労だったでしょうね。

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完成記念式典へのご招待を受けて

 

担当:猛烈なチャージの末、お客様のご希望に沿った形でのお引渡しが可能となったわけですが、建物引渡しの際の感慨はひとしおだったでしょうね。

山本:その時点ではまだ、外構工事も残っていましたので、感慨ひとしお、ということではなかったですが、間に合ってほっとした、というのが正直なところです。ただ、引き渡し時期の調整については、お客様のご理解とご支援があったからこそ可能となったことですし、工期キャッチアップにあたっては、社内の協力体制、参加協力各社の強力なサポートなしでは、為し得なかったことですので、深く感謝しています。

担当:お客様との関係は良好だったのですね。

山本:その点は、受注当初から最も気にかけていたところですね。あらゆる局面で、お客様との信頼関係を強固にし、傷つけることがないよう細心の注意を払いました。その結果、ここまでお客様とのトラブルは全くなかったといっていいと思います。そもそも、この建設という仕事は、建てて引き渡したらお終い、というものではありません。引き渡し後からまた、今後、メンテナンスなど新たなお付き合いが始まると考えています。

担当:建設業にとって、お客様との信頼関係は、過去・現在は勿論、将来に渡っても重要なのですね。

山本:外構工事の終了後、お客様が完成記念式典を開催され、私を含め現場の施工管理責任者もその場にご招待いただきました。実は、現場を長年やっていて、このような場に招待されたのは初めてです。それだけに、お客様の我々現場サイドへの深い信頼を感じ、感無量でしたし、大変ありがたく思いました。

担当:工期がそのままずれ込んでいたら、この式典も6月になっていた可能性もあったのですね。

山本:お客様は、外構工事の完成も含め、5月中にお披露目をしたい、という強いご希望がありました。ギリギリでしたが、なんとか間に合ってよかったです。室蘭市での内池1社の仕事としては、久しぶりの大きな現場でしたし、やり終えた満足感は大きいものがありますが、振り返ると、いろいろな局面で、内池建設の総合力が生かされた現場だったと思えます。

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建物のみどころ

 

担当:完成したお客様の本社屋ですが、山本さんからご覧になって、この建物の見どころをご紹介いただけますか。

山本:そうですね、まずは正面玄関の独特の風貌でしょうか。エントランスの鋭角的な屋根がユニークですね。

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担当:JR室蘭本線や臨海道路、交通量の多い国道37号線から、このユニークな外観をしっかり目にすることができますね。

山本:内装では正面玄関ロビーの高級感が、目を引きます。壁材・床材も高級なもので、施工には神経を使いました。また、ロビーのサッシには、道内初導入のLED発光管入りアルミサッシを使用しています。

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担当:照明が入る時間になると、LED光がガラスに反射して、光の回廊のようになりますねえ。綺麗だなあ!

 

 

山本 勝幸さん プロフィール

平成9年4月1日(株)内池建設入社、49歳。法人事業部工事担当部長。

(平成30年6月14日現在)

 

 

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